仕事と他者

 仕事をするということには、どうしても他者の存在が関わってくる。この他者とどのように関わっていくのかということが私たちにとって問題になる。

 例えば、自身が形成した商品を売り出すというとき、その販路が問題になる。ためしに、インターネットなどで売り出すこともできるが、その商品の価値そのものをどのように他者に伝えるのかということが問題になる。ある食べ物を売るというとき、その食べ物の味をインターネットを通して伝えることはできない。それに、仮に商品を売るためにホームページを作ったとしても、そのホームページをどれほどの人がみることになるのかということが問題になる。

 そのように仮にインターネットで売るにしても、その売るということを執り行うことのためには、自身の商品そのものの知名度、そして、その商品を売る自己自身の知名度などが問題になってくる。そう考えてみると、私たちが自身の力でビジネスをするためには、とりあえず、何らかの形で有名になるというのが良いように思う。例えば、アーティストとして売れるとか、小説家として売れるなど。名前が売れてからその名前を使って商品を売り出すというのがもっとも良いように思える。特に、その商品の内容が知的なことがらを扱っているのであれば。